シアター夜行館劇団夜行館)  演出:笹原茂朱

 昨年、弘前ねぷたを見に行った時に、夜行館の山車が出ていて、オォーと感動してしまいました。 まだ、頑張ってるんだ。特に団員の昔と変わらぬ、あのおどろどろしい感覚がそのままで、本当に奇跡のような気分で見ていました。
 私自身、夜行館の芝居は2回しか見ていないですが、この当時、見たことのある人は、ものすごく少なかったでしょう。 ある種の勘だけで見にいったので、何かの紹介があったわけでもなく、唐十郎との関係は知らなかったくらいです。 だから、こんなパンフレットは誰も持っていないのではないかと思います。
 笹原茂朱は唐十郎と一緒に状況劇場を立ち上げたメンバーの一人で、唐十郎よりも、ずっと情念というか、死をテーマにした怨念に近い、それこそ地べたを這うというよりも、奈落に誘うような、凄みのあるものでした。 私が最初に見たのは、四国遍歴、お遍路旅に出る直前だったかと思いますが、四国から帰ってきた後、今度は津軽に向かい、津軽でねぷた祭りに参加、最初はなんだかんだ大変だったような噂を聞きました。日本の原点とされる放浪芸を体現するようなところがあり、日本の仏教的ともされる暗部を強く表現していました。
絵は片山健



      


2度目は、それこそ大分経ったころ、東京公演があるので見に行ったのが最後です。 このチラシです。78年だった。その頃は、夜行館の取り組みも知られ、客席は満員でした。 しかし、何と言っても、劇団の場所が青森ですから、遠く、忘れられてしまうというか、時代の変化が押し寄せていたのでしょう。 そう思います。HPによると、主役の阿修舞、牧良介が亡くなられていて、そういう年齢なのだと意識させられます。


                                                         これは2007年の弘前のねぶた祭りでの夜行館の山車です。