業態は分類ではない

スーパーマーケットは、通産省などでは商業の分類として扱い品目、商圏や購買頻度を基準にして他の商業と区分している。Wikipediaの定義では

小型食品スーパー 一週間に2回以上 1km以下 1500世帯以上 調理の必要な食品を主に扱う
大型食品スーパー 一週間に2回以上 1km以下 6000世帯以上 調理の必要な食品と調理済み惣菜などを主に扱う

 しかし、これはスーパーマーケットの本質ではない。マイケル・カレンが創り出したものが、この程度のことなら何の衝撃でもない。人が真似しようとするものではない。 分類ではなく、ビジネス・フォーマット、最近の流行語で言えばビジネス・モデルである。
 しかも極めてアメリカ的な、アメリカ文明を象徴するものである。スーパーマーケットは、まずチェーンとして形成されることが前提にあり、大量供給、大量販売という現代の消費に応えることにある。 アメリカ的なものとは、マクドナルドがそうであるように、まず、第一にチェーン化のための標準モデルがあり、世界中のどこでも同じ店が開け、必ず成功するものであり、その地の消費スタイル、流通スタイルを変えるものである。そういうビジネス・フォーマットを内包しているから、スーパーマーケットである。

サイモン・デービットStore


業態開発ができるのはアメリカ

 業態の開発という問題は、まだ、あまり分かっていない。というのも現在、業態の開発ができる国は唯一アメリカしかない。日本にしろ、ヨーロッパにしろ、アメリカのコピーしかなく、コピーしたものを各国の事情に合わせてアレンジしたものしかない。フランスのハイパー・マーケット、日本のGMSがそれである。
 アメリカで隆盛を極めるDS(ディスカウント・ストア)も、日本では言葉や形態はともかく、成功事例はない。ヨーロッパのそれも、他のハイパーなどに比べてどうなのかを私には判断できない。DSという業態の本質的な意味が理解できないためと思う。


  

 日本では大きな成功事例になっているコンビニ(CVS)は、明らかにアメリカのそれとは似て非なるものである。そういう意味では、確かにアメリカ・セブンイレブンを基盤にしていながらも、コンビニは日本が発明した業態と言えるかもしれない。ただ日本のコンビニのフォーマットが世界的なものと言えるかどうかは分からない。 業態が見せる店舗の形、陳列方式、サービス・スタイルというのは簡単にコピーできる。コピーして、うまくいった、多店舗展開してチェーン化したからといって、それが本当の意味で業態として構築されたかと言うと実は疑問がある。