金ピカの時代〜白銀のゲレンデ:スキー〜

 リゾート建設の大きな目玉になったのはスキー場の建設です。長野、東北、北海道で大規模なスキー場建設ラッシュが起き、バブル期を象徴する高級リゾートがどんどん作られます。アルファリゾート・トマム、サホロ、カブトデコムが開発したエイベックス洞爺など、スキー場とともにホテル、リゾートマンション、ゴルフ場などが一体的に開発され、欧米並みのリゾートを目指して、数百億円が投入されます。

        エイベックス洞爺(現、ウインザーホテル洞爺


 雪が降らない場所には人工降雪機が導入され、無理やりにでもスキー場になっていきます。
 リゾートマンションは一戸3000万円程度で販売されますが、近場の苗場、越後湯沢などは大人気で、バブル期には1億円近い値段に跳ね上がったと思いました(走る投機/東京都湯沢町)。
 究極のスキー場が千葉県船橋に建設されたザウス (SSAWS "Spring Summer Autumn Winter Snow") です。屋内スキー場としては世界一を称し、高低差100m、ゲレンデの長さ500mを誇り、三井不動産が400億円を投じ5年をかけて建設されたものです(1993年オープン)。当然のように人工降雪ですが、雪はパウダー・スノーという凝ったものでした。2時間の滑走券付き入場料5900円、ウエアとスキーのレンタルすると、約1万円。会社帰りにスキーができるということで、オープン当初は列をなすほどの人気を呼びました。ピーク時には年間100万人を集めたけれど、2002年に閉鎖、解体されました。
ザウス    西原理恵子「怨ミシュラン」

なつかしのザウス

 これらの多くのリゾート、テーマパーク、そしてザウスも、バブル崩壊後に建設されたもので、後に悲劇的な結末を迎えることになります。

 スキーといえば、ファッションがポイントでした。
ポパイ1988.12.7号

 スキーブームは、ホイチョイ・プロダクション制作の87年公開の『私をスキーに連れてって』が切っ掛けとも言われ、ユーミンの「恋人がサンタクロース」の挿入歌がヒットします。

  恋人がサンタクロース
  本当はサンタクロース プレゼントかかえて
  恋人がサンタクロース
  寒そうにサンタクロース 雪の街から来る
  恋人がサンタクロース
  本当はサンタクロース つむじ風追い越して
  恋人がサンタクロース
  背の高いサンタクロース 私の家に来る

 映画は見なくても、CMで流れるこのリフレインは耳に焼き付けられました。

 この頃、スキー客向けに深夜スキーバスが運行され、雲霞のごとくスキー場に押し寄せていきます。客を奪われたJRがシュプール号を走らせ、負けずに出したCM曲がヒットするおまけもありました。

映画:私をスキーに連れてって  

 リフトはヨーロッパ・スタイルの2人乗り、3人乗りが導入され、山が切り開かれ、何本ものリフトが並行して走る。
スキー・マニアは雪質、粉のようにサラサラした雪、パウダー・スノーにこだわり、国内では八幡平以北の東北、北海道を目指し、それをも超えてカナダやヨーロッパにスキーに出かけていくのが当然のような雰囲気となり、正月や数日の連休を利用して、大挙して海を渡ったのです。スキー場にいた時間に費用を割り返したら、とんでもない数字になったでしょうが、そんなことにめげる時代ではないのです。

ブログには、こんな記事も
 バブルの時期、関越道に通じる目白通りは、週末、大渋滞。高速に乗るまでに2時間以上かかったこともしばしば。裏道さえ渋滞していて、うっかり「抜け道」に入って、抜け出せないことも。やっとの思いでたどり着いたスキー場も、駐車場は満車。 リフト待ちは40分なんていうのが当たり前。 ゴンドラ2時間待ちも珍しくなかった。

 関越道を使って行くスキー場なんてのは、庶民レベルで、ラッシュに遭うのは当然だったのです。

 アルファリゾート・トマムの破綻については、研究論文がありました(バックアップ)。
バブル崩壊によるスキー場の倒産情報はこちらに▼スキー場がヤバイ?▼バックアップ