通い容器流通管理システム要件

(通い容器流通管理の課題)
  本事業の対象は、市場流通という誰でもが参画できるオープン流通であり、多段階流通であることに一層の困難さがある。課題は以下のとおりである。
@ 流通の各段階で通い容器の管理について、組織的に対応している企業は一部に留まっていること
A オープンで多段階であることは、流通のあらゆる場所に入り込むことになるため、流通に関わるすべての業者を啓蒙し、システムの中に組込むことは困難である。
B 空容器は、どのような段階を経て返ってきたものであるかは識別不能であり、毎日、大量に流動する中で、レンタル会社に回収・返却されたもの以外では、数量の把握すら困難である。

(通い容器流通管理の前提条件)
   管理手法を選択するに当って、
@ オープン流通であるため、流通各段階で管理の義務を負わせることが難しいこと
A 青果物の単価は低く、コスト負担能力が低いこと
B 段ボールとの競合関係の中で、通い容器の貸出し価格に上限があり、現在のような低い回転率では、レンタル価格を下げる余地が少ないこと
これらを前提に仕組みを構築する必要がある。

(通い容器流通管理の要件)
  以下の条件を満たす必要がある。
・ 全国流通に適応していること
・ 利用者が簡便に利用でき、負担が少ないこと
・ 利用者の営業上の機密が担保されること
・ 複数のレンタル会社が共通して使える仕組みであること
・ 「やまびこくん」など、既存のシステムとのインターフェースが考慮されること
・ システム運営経費ができるだけ小さく、システムの改造が比較的容易にできること

   この中で、課題となったのは、入出荷先について標準コードを形成するかどうか、市場間転送などの場合、相手先が登録されていない場合、どのようなルールを定めるべきかがある。
  また、入出荷先とで入力した数字に差があった場合に、その調整をどのように行うべきか、その際にレンタル会社が関与できる部分がどこまであるのかが検討課題となった。

(システム利用要件)
   システム利用要件を設定した。
・ インターネットを通じて誰でもが利用できること
・ 入力した入出荷先や数の情報は完全に保護され、通い容器の管理以外の他に使用されることはない形で、セキュリティを万全にすること
・ 利用者を通い容器を利用する現場に設定すること。従って複数の集出荷場のある農協等、同一組織でも複数の利用者を設定すること
・ レンタル会社においては、複数の回収デポを設定すると共に、貸出などのために代表利用者を設定すること


(システムの共通プラットフォーム要件)
 システムの共通プラットフォームを以下とした。
@ 通い容器URLの設定
  複数レンタル会社共通のURLの設定
A ID、パスワードによるアクセス
  利用者個々にID、パスワードを付与し、システムへのアクセス権を保持管理する
B 通い容器利用者機能
  通い容器利用者の機能として、通い容器に関する入力、出力、棚卸とする。

・基本入力要件
  入力要件として、利用者の負担を考慮して、通い容器本体の数のみに限定し、通い容器の型式については、本システムでは入力項目に加えないこととした。
   ○基本入力項目:
        入荷先(仕入先)、入荷日、通い容器の入荷数量
        出荷先(販売先)、出荷日、通い容器の出荷数量
        棚卸数量
        回収・返却場所、日、数量

・基本出力要件
   ○基本出力項目:
        日付、帳簿残
       ・棚卸(数量調整)
            帳簿残と実棚卸残との調整
            入出荷先とのデータの差異の調整


C 共通化項目
      ・ 画面フォーマット(入力、出力、棚卸)
      ・ 入出荷日の統一
      ・ 入出荷先名称の統一
      ・ 通い容器本体の入出荷数のみに限定