食品卸売業の将来像

商業空間の未来像



 卸売業者にとって、将来的な商業空間をどのように設計できるのかが、大きなポイントであることは間違いありません。現在のようにスーパーを中心に、あるいはアメリカ郊外のようにショッピング・センターにすべての商業施設が収容されるような形を前提にするのか、行政が進める商店街の活性化に未来を託すのか、あるいはまったく別の道を探るのかがあります。

 何にせよ、世の動きに追随しているだけで、自らの業を成り立たせていくには、世の中の動きが早く、伸びるスピードも、遅れるスピードも半端でない。大都会ではスクラップ&ビルドが凄まじいですし、地方ではシャッター通りに、あっという間になっていく。スーパー同士の競争も熾烈極まりない。こういう時期は長期戦略と短期戦略の両方を巧くまわしながら経営していくことになります。長期が容易に短期になり、短期のつもりが意外に長期だったりするものです。

 私自身、現在、分かることは多くありません。商店街の振興はかつての八百屋、魚屋、肉屋の再生は考えられません。惣菜化しなければ需要はないと言って過言ではありません。あるとすれば業務用も同時に扱う「趣味」的な、材料から調理したいという層に対してのみで、大きなマーケットにはなりません。

 スーパーはミニタイプに可能性があります。有態に言えば昔の万屋です。大型スーパーはこれから厳しいものになります。というのも広い駐車場を歩かされ、その上、広い売り場を一周させることが苦痛だからです。ショップ割を進める事で、回遊距離を縮める努力をしていくことになるでしょう。人手も掛けなければ成らず、当然のようにコストアップしていき、卸売業者への圧力は増えることはあっても減ることは想像できません。

 商業空間は地域差が今後、ますます大きくなっていくでしょう。地方は通販に相当量、食い荒らされていくしょう。それは都市内でも繁華な地域の外にある住宅街は、日常品以外は通販に食い荒らされる形です。 サービス業は家族や個人の中にどんどん入り込んでいます。

 このような商業空間の未来の中で卸売業は、自らの力の範囲で、どこにどう経営資源を配分していくかが問われることになります。