概要:事業目的と実態調査

(事業目的)
 産地から出荷されたホールものをそのまま家庭で使用することから、加工・調製されたものを購入する方向に消費が移りつつあり、量販店への納入競争、価格競争の下で、加工・調製機能を積極的に取り込むことで事業継続を狙うことが、卸売市場並びに市場外の納入業者において広く行われている。

 また、一方では鮮度が高く、特徴ある地場産品を掘り起こすことで、量販店の販売支援を行うなどの取組みが行われている。加工調製機能、地場産品の集荷機能は卸売会社の生き残り方策の現時点における主要テーマであり、先進的な事業者を中心にして大きな取組みが行われている。

 本事業は、全国の卸売会社(卸・仲卸)におけるこれらの活動状況の実態把握を行うと共に、今後の方向として、これらの事業を推進するに当っての需要動向の把握、推計方法及び必要となる施設・設備・システムの種類等から投資規模とその効果、市場における整備の課題等について整理することを目的とする。



(事業実施方法)
 全国の中央市場、地方市場の青果、水産の部門ごとに、加工・調製機能ならびに地場産品の集荷への取組みについてアンケートを実施する。
加工調製に関する先進事例調査においては、現時点の施設・設備やシステム、運用におけるコストや収益、組織を明らかにする。その際、完全な温度管理、衛生管理を行える設備投資、運用・評価と、比較的多く導入されている軽装備型の投資、運用、評価を分けて分析する。
地場産品の集荷・販売については、生産及び生産者への支援に各種の水準があり、企業の取組みもそれぞれあり、現時点の取組み水準と今後の方向を探る。



(実態調査の概要)
@アンケート
 (対象)
  青果・水産の公設市場卸、大手仲卸、有力地方市場卸、主要産地市場を各種資料から選別した。

 (発送と回収)
   発送日: 平成23年 9月22日
   回収締切日:   同年 10月15日

  発送数、回収数、回収率
   
       注:発送数には行き先不明等を除く

 昨年度、農水省から第9次卸売市場整備基本方針が発表されたこと、売上の大きい企業を選別したこと、無記名での回答を許したこと等により、全般的に関心が高く、高い回収率となった。なお、記名回答は青果も水産も全回答の2/3であった。


 A現地調査(優良事例調査)
  (青果)
   優良事例調査に当っては、かねてから業界で加工調製や地場ものの集荷において対応が注目されている企業を選別した。

   


(水産)
 水産の場合は、加工調製や地ものの集荷は一般的に取組みが行われていないことから、青果よりも多数の企業訪問を行った。中でも東日本大震災により、太平洋岸の多くの加工産地が壊滅的な被害を受けたことで、東北関係の調査が実施できなかったことは大きかった。
 一部に業界団体の協力を得て事例調査を行った。

   
       注:○:実施 △:計画中など ブランク:未実施