卸売市場と加工調製(コンシューマー・パック)

 本事業の実態調査結果から代表的な事例を写真画像を中心に取り上げる。

水産

 水産の場合、鮮度を重視した簡易施設でのコンシューマー・パックと、完全な衛生管理・温度管理をした施設におけるコンシューマー・パックに分かれ、前者は主に卸売市場の仲卸店舗などによって担われ、後者は大規模施設であることから、中央市場の卸・仲卸であっても、市場外の施設で行っており、地方市場卸の場合は市場内で行っている。
 ここでは加工調製のみにスポットを当てているが、物流システムの一環にあることに注意していただきたい。青果ほどではないが
輸送システムの重要性は変わらず、物流ネットワークは欠かせない

簡易施設での鮮度重視の取組み:仲卸
 コンシューマー・パックの基本的な施設構成は、下図に示すものである。この構成はスーパーのバックヤードに装備される機器類と同等である。
メーカーカタログより

 市場の仲卸店舗では、スーパー向けというより、飲食店など業務用向けに三枚卸などの加工は広く行われている。時として衛生管理、温度管理をないがしろにした対応もあることから、開設者の方で、空き店舗問題もあって、積極的に加工調製を許可し、施設整備を補助している例がみられる。そのいくつかを紹介する。

横浜市場の例:


築地市場の例

仙台市場の例

広島市場の例


 仲卸の中には、市場近辺にマンションを借り、そこで作業を行っている例があり、また、市場内に開設者により加工棟を設け、そこでスペースを借りて作業をしている例がある。

安全安心を重視した施設での取組み:産地、卸
 安全安心を重視した施設での取組みでは、しばしばHACCP対応もしくは準HACCP対応の施設整備が行われ、衛生管理、温度管理が徹底したものである。
c社外観

c社加工施設
f社加工施設



水産物加工調製の特徴



水産物の加工調製の今後と課題

 量販店等から加工調製に関し強いニーズがあり、今後も増加する可能性が高い。卸売市場もこのような要求に応えることが必要ではあるが、採算性の問題が大きく、市場関係者は二の足を踏んでいる状況にある。 中でも海外、国内産地における加工調製、消費地における加工調製、店舗のバックヤードでの加工調製の区分けが業界的にも定着しておらず、量販店の要求も、整理されている状況ではない。