こちらは最近(2009年頃)のニューハーフ。写真は蜷川実花「熱帯魚」から

 70年代から始まる性を跨ぐ形の交流は男性の女性化という形で露出してきます。欧米が先行していきます。デビット・ボーイが先陣を切る形で、この時代のスターはボーイ・ジョージでありました。ゲイ文化の興隆が強くなっています。日本の場合は、呼応する形よりも独自のゲイ文化が始まります。

 性、中でも変態的なものは漫画の中でもコミカルに使用されることが多くなって、ひどく軽くなっていきます。
江口寿史

 ニューハーフ的なものも、後期になると漫画によく登場するようにもなり、その両性具有的な性格から、何かのきっかけで男女の性が入れ替わる漫画や、周囲にまったく男の子だと思われておらず、主人公だけが女だと知っている漫画などに多用されることにもなります。

ニューハーフ
 ホモセクシュアルの文化の中に、突然、ニューハーフという形態が出現します。それまでオカマ、ホモという区分からすれば、オカマでありますが、オカマが男性性を完全に消すことが稀なのに対して、ニューハーフは見かけから完全に女性です。ニューハーフの登場により、ゲイバーはフロア・ショーを強めていきます。その辺りはバブルの時代を参考にしてください。
「Sexというお仕事」宝島社
日本風俗業大全 右は最近(2012年)の人です

 もともと芸能の世界や、それに巣食うマスコミの世界は、奇形は大歓迎ですから、もてはやしました。これは現在も続きます。むしろ性を超えるムーブメントは世界中に広がっているのかもしれません。トランス・セクシュアルTranssexualとも、レディ・ボーイLadyboy、シーメールShemaleなどと呼称は様々あります。まったくと言ってよいほど女性と区別がつきません。YouTubeにも大量の画像があります。
Wonderbra Transsexual Secrets
Miriam Rivera the most beautiful transsexual

 この間、フジTVのドキュメンタリーで、80年頃にもてはやされたスター的なニューハーフの人が出てきました。50歳近い年になっていまして、老いが迫る中で苦闘する人生模様を映し出していました。彼女(彼?)は言います。オカマの最後は、精神病院か、刑務所か、殺されるか、自殺か、ホームレスか、しかないと。彼女はレスビアンの女性と、同居して互いに助け合って生きていましたが、その最後は、厳しい未来が待っているようでした。
 タイあたりでは、この風俗は一般的なもので、社会的にも認知されているようですが、日本では当分、無理でしょう。

 何故、このような形が生まれてくるのかは、女性が強くなり、女性のような生き方が男の中で惹かれる部分が濃くなっていく時代を意味しているのでしょう。女性は90年代に入る頃には、元気が良いのは女性だけと言われるほどに、強くなりますから、時代を先取りしていったのでしょう。



レズビアン
 レズビアンはゲイやホモに比べて、はるかに世の陰に隠れたものです。かつてはエス(S)と呼ばれていましたが、70年代に日活ロマンポルノに「セーラー服 百合族」というレスビアンものがヒットした関係で現在は百合の方が呼称として一般的なようです。

 ただ、この映画はあくまで男側が描いたもので、レズビアンとは違うものですが、ある種の社会的認知を進めたともいえるのかもしれません。ポルノにはレズビアンものは根強い人気があり、あくまで見るのは男のみの世界です。
 このタブーに切り込んで見せたのが別冊宝島「女を愛する女たちの物語」ですが、男の作る雑誌の限界はアリアリとしていました。ここに出てくるレズビアン・バーというのは、私が若い頃、20代の頃には噂で聞いていたくらいですから、ゲイバーと同じくらい古いものであったでしょう。ゲイバーには女の子も入れますが、レズビアン・バーは男はまず入れません。
 レズビアン・バーにはゲイがホモと分れるように、男装した女性が応対する、いわゆる「オナベ」と、女性のまま応対するものの2つがあるようです。昔はオナベがほとんどで六本木がメッカであったようです。貴公子(73年開店)という店が今でも営業しているといわれています。私が友人から、あそこだよと言われたのも六本木であったように思います。現在はオナベが減少し、伝統的な男役(タチ)、女役(ネコ)の形も消えてきているとされています。六本木からゲイバーが立ち並ぶ新宿2丁目がレズビアン・バーの集積地のようで、20軒程度はあるといわれています。レズビアン・バーとはいわずビアン・バーあるいはガールズ・バーと称されているようですが、有名どころではマーズバー、リボンヌ(両方ともに85年開店)、マドンナ、IYANなどです。こういうバーは内外装を宣伝する気は無いようでHPに写真は掲載されていません。
                                      別冊宝島「女を愛する女たちの物語」


 レズビアンが社会的に語られるようになるには、21世紀、西暦2000年を超えるあたりまでになります。それはブバルの時代「キャバクラ/ホストクラブ」に続きがあります。