暴走族

 荒れ狂う子供達の一部は 警察用語で言うところの暴走行為に走ります。暴走族というのは、戦後も40年代頃からバイクが相当に出回る頃から出現し、 当初はヤンキー・スタイルで、何かとアメリカ・ナイズされたものでした(当時はカミナリ族と呼ばれました)。
こちらは昔のカミナリ族といわれた暴走族
 カミナリ族時代は、アメリカナイズされていたのが、80年代になる頃には、当時、インテリの反感が一番、著しく、普通の大人達が眉をひそめる右翼的な雰囲気に変わって行きます。

森田一朗「あわき夢の街トーキョー」これは70年頃の暴走族です。


 この時代は校内暴力の蔓延から溢れ出る形で、暴走族は巨大化していきます。集会の声がかかれば5千台、1万台の暴走族が河原に集合した時代です。その中から伝説化したグループが誕生し、巨大勢力を誇り、それらの暴走族が互いに抗争を演じます。 当時の代表的なグループ、ブラック・エンペラーの公式ページがありましたのでリンクしておきます。 7代目総長に、暴走から離れて俳優になる宇梶さんがなっていたことでも有名です。当時の写真集やドキュメントDVDも出版されています。 また、ブログ「好きになった」の2006年の俺たちは土曜しかないに、写真なども多く掲載されています。悪を気取るというか、 当時、右翼的なものというのは表の世界では否定されていましたから、格好つける形で右翼的、あるいは画数の多い漢字の当て字を使ったグループ名がはびこります。 警察の取締りとの激しい抵抗があり、これだけの大人数ですから警察も手を焼きます。
 さて彼らの何かは実現できたのでしょうか。今となっては、ただ懐かしいようですが・・・・。



 上の写真は80年代頃のようですが、区別が付き難い。もう少し髪型とか服装が見えれば分かりやすいんですが・・・・。橋口さんの写真が典型的なスタイルです。
橋口譲二「視線」
写真:渡辺克己


高橋ツトム「爆音列島」

遠原美喜男写真集「ドキュメント未成年」


族―吉永マサユキ写真集                                        戸井十月「止められるか俺たちを」
       


 石井聰亙監督の 「爆裂都市」 は彼の「狂い咲きサンダーロード」と並んで、当時の気分をよく表しています。この映画では音楽シーンを賑わせていたパンク・ロック、ニューウェーブのミュージシャンが多数出演しており、 中でもスターリンやバトル・ロッカーズ、町田町蔵などがおり、陣内孝則は目立っています。<爆裂都市映像リンク

爆裂都市


                                      漫画は東本昌平「キリン」


遠原美喜男写真集「ドキュメント未成年」

狂い咲きサンダーロード
 暴走族をテーマにした漫画は何本もあります。漫画の方が写真よりもリアリティがあります。

たなか亜希夫「南回帰船」
 この時代は集団化して非行に走る意味で最期の非行少年達というものであったかもしれません。集団の中で良いにしろ悪いにしろ、鍛えられ成長するからです。ここには次の時代に蔓延してくる妄想はありません。格好良い先輩に憧れる、ああなりたいと思う、集団への帰属意識も高く忠誠心もあります。彼らなりの正義もあります。たとえそれが暴力団に繋がるものであったにしても。90年代末に現れる渋谷を中心にしたチーマーと呼ばれる集団とは、一味も二味も違う、また、それ故に青春として彼らに蘇ってくる何かなのでしょう。


レディース
 女性だけで編成された暴走族もいました。特攻服なんて言い方は男女共通で、右翼がかっていたのも共通です。こういうツッパリというのは、同じ暴走族の男の好みもありますが、男とは無関係に盛り上がっていたメンバーも沢山いました。女の不良が徒党を組む、暴力的存在というのも、この時代からでしょう。ある種の格好の良さがあり、女子プロ的な、女性からの支持もあったように思います。
解散式だそうです

ザ・レディース-暴走紅烈伝
埼玉・レディース「紫優嬢」

写真を見てるだけだと、ただ、かわいいだけですが・・・。