江戸ブーム

杉浦日向子
 Wikiからの抜粋。「22歳の時、雑誌『ガロ』1980年11月号で、吉原を題材にした『通言・室之梅』(つうげん・むろのうめ)で漫画家としてデビュー。時代考証が確かな作品で、その作風は文芸漫画と呼ばれた。同じ『ガロ』出身のやまだ紫、近藤ようこと「ガロ三人娘」と呼ばれるが、徐々に他の雑誌等でも執筆するようになり、1980年代の「江戸ブーム」も追い風となり、人気を集める。浮世絵を下地にした独特な画風に特徴があり、江戸の風俗を生き生きと描くことに定評があった。漫画家としての代表作には、葛飾北斎と浮世絵師たちの世界を描いた連作短編集『百日紅』、99話の怪談を描いた『百物語』がある。」

 70年代の始め鶴屋南北の四谷怪談がアングラ演劇で上演され、南北ブームが起き、それ以降、当時の江戸時代に対する一般的な否定の雰囲気に反発する形で江戸時代に関する関心が高まって行きます。江戸時代に関する各種の研究書と言っても、普通に読める本が数多く出版されていきます。杉浦日向子さんの紹介にあるように、80年代に入る頃に江戸ブームというべき現象が起きてきて、綺麗な線で描き出す漫画という誰にも分かるもので、本人も美人であったことから、江戸ブームの象徴的な存在になっていきました。この江戸ブームは21世紀の今日も、衰えることなく続いていおり、その意味でも早死にしてしまいましたが、画像も沢山残る幸せな人であると言えます。



田中優子
1986年、「江戸の想像力」でデビューします。斬新な切り口と、よく読みこみ研究したもので、高い評価を受け、次々と出版していきます。学問的な影響では杉浦日向子さんとは比べものにならないくらい優れています。第一級の学者です。江戸初期から中期を中心にした考察でブームの一翼を担います。

                                                        江戸の想像力で金唐革を紹介しました


渡辺京二
 江戸学の専門ではありませんが、失われた江戸文明を外国人の証言を元にして描き出しました。外国人の証言ですから、江戸の最後の時代、到達した姿、そして消えてしまった思いが表現されていて、江戸時代は本当に良かった、戻れるものなら戻りたいと痛切に感じさせる内容です。貧しいけれど豊かな感受性、凝りに凝った調度類、むき出しの好奇心、そこにいる皆が笑い飛ばす陽気さ、盗みからほど遠い安全さ、人々の親切さ、人懐こさ。
 訪れた外国人達も、滅び行く巨大な文明に、冷凍保存しておきたいと思ったのでしょう。しかし、その彼らの暴虐的な支配を逃れんがために、明治人たちは奮闘していくのですから、外国人なんぞに言われたくないと思います。



街並み保存
 この江戸ブームも後押ししたのでしょう。木曽妻籠村に残る江戸の宿場町を残そうという運動が起こり、やがて大観光地に発展していくことになります。やがて街並み保存は全国に広がり、最近では昭和30年代の街並みを残す商店街の保存も行われ、それを地域の活性化の柱にしようとする動きも多くなっています。
木曽妻籠村